入浴用いす(シャワーチェア)選びのポイント
シャワーチェア(介護入浴用椅子)は、メーカーによって、「シャワーチェアー」「シャワーベンチ」「シャワーイス」「入浴用いす」など、よび方がさまざまです。
筋力の低下やリウマチ、下半身麻痺・骨折などで、洗い場に腰をおろし辛くなられた方、腰をおろせなくなった方や、
介助さが必要でも、洗い場でつかまり立ちができて、椅子から立ち上がれる方は、
シャワーチェアに座ることによって、これまでと同じように身体を洗うことができます。
シャワーチェアは、介護保険の福祉用具購入対象用品ですが、
介護予防や転倒防止のためにも、早い段階からの導入が望まれています。
実際に、一般的な高齢者や要支援・要介護1の方の利用が多い介護用品です。
高齢者で白内障など視力の疾患がある人は視野がぼんやりしてあまりよく見えませんので赤などはっきりとした色のものを選びましょう。
シャワーチェアにも、背もたれ付きや背もたれ無し、ひじ掛けつきなど、さまざまな種類があります。
座った姿勢のバランスや身体を洗う方法に合わせて選びましょう。
狭い浴室の方には収納が簡単にできる折りたたみ式のものがいいですね。
シャワーチェア導入による効果
下記ような方にシャワーチェアはオススメ
- 廃用性の筋力低下
- 変形性膝関節症やリウマチ
- 下半身麻痺、骨折などで立ち上がりが困難な方
- ふらつきがあり、転倒しやすい方
- パーキンソン病でつまずきやすく、方向転換が困難な方
- 心臓疾患や高血圧で温度変化による心臓・血管系へ負担がある方
シャワーチェアを導入すると下記のような効果があります
- 立ち座りや姿勢保持の改善により転倒防止・安全確保が可能
- 立ち座りや姿勢保持の改善により介助者の負担の軽減
- 見守りが不要となり、1人入浴が可能
シャワーチェアを導入する時のポイント
◎洗い場の大きさや出入口の扉の状況確認が重要です。
内開きの扉の場合、シャワーチェアが邪魔になり扉が開かないこともあります。
◎移動に十分なスペースが確保されるか確認しましょう。
移動スペースが少ないと、転倒の原因になります。
◎利用者と介助者が移動できるスペースの確保も重要です。
無理な姿勢による介助で、身体への負担や転倒の危険があります。
浴室の大きさに合わせて、折りたたみ式やコンパクトタイプなど
介助しやすいスペースを確保できる大きさを選ぶことも大切です。
体格や身体の状況に合ったシャワーベンチを選びましょう。
利用者の身体状況に合わせることで、身体への負担や転倒などの危険を未然に防ぐことができさらに自立を促進する上でも重要です。
高さは使用者によって変わるので、座高を調節できるものを選びます。
座った姿勢の保持ができない方には
ひじ掛けと背もたれの付いているタイプがオススメ
座るときに、身体を安定させるのに必要なのがひじ掛けです。
中腰姿勢がとりづらかったり、身体にふらつきのある方には肘掛けが必要不可欠!
ですが、ひじ掛けは跳ね上げができないと浴槽への移乗の時に邪魔になってしまいます。
浴槽への移乗を楽に行いたい方は、ひじ掛け跳ね上げ式を選ぶとよいでしょう。
座った姿勢が安定する方には
ひじ掛けなしタイプがオススメ
ひじ掛けなしタイプは、浴槽への移乗が楽に行えます。
一人で入浴する場合など、身体の正面で手すりをつかめるので、立ち上がりしやすいというメリットもあります。
ひじ掛けなしタイプのシャワーチェアには、背もたれ付きと背もたれ無しがあります。
腰の筋力がきかない人は「背もたれつき」をおすすめします。