杖の種類-多点杖(多脚杖)
多点杖(多脚杖)とは、杖先が分岐している杖です。
杖先が3本に分岐しているのを3点杖、4本に分岐しているのを4点杖と呼びます。
現在市販されている多点杖は、杖先が4本に分岐したものが多いですね。
多点杖(多脚杖)は、一本杖では歩行が不安定な方、筋力低下や麻痺のある方に有効です。
標準的な合わせ方
握り(グリップ)の長さを決めるには、
杖を持つ側と同じ足のつめ先、
前方20cm(肘を30~40度屈曲させた状態)に杖先をおいた位置がよく、
この状態で杖の長さを決めてください。
◎あくまでも目安です。病院などで、医師、理学療法士、専門家のアドバイスを受けて調整してください。
多点杖は安定感のある杖です
杖先が分岐している利点は、すべての杖先が床に接したとき、非常に安定感があることです。
その安定性は、分岐した杖先の広がり方によって変わります。
4点に分かれた杖先部分(ベース)が広いほど安定感が増します。
多点杖(4点杖)は通常の1本の杖に比べて安定があります。
ですが、そのぶん重くなるため、持ち歩きや筋力の弱った方には不便かもしれませんが、
通常の多点杖(4点杖)よりも軽量のカーボンファイバーでできた杖や、マグネシウム合金の超軽量タイプもございます。
ただ、超軽量タイプは軽すぎて不安だ。という方もいらっしゃいます。
ベースも広いタイプからせまいタイプまで様々なので、使われる方の体力や身体の状態にあった多点杖(4点杖)をお選びください。
どの杖を選んだらいいかお悩みの場合は、ご相談もお受けしておりますのでお気軽にお問合せくださいませ!
多点杖の注意点
多点杖(多脚杖)は、右用・左用があります。
なかには、左用・右用を変更できるものもありますよ。
また、多点杖(多脚杖)は、平坦な床で使用するのが前提です。
凸凹したところではかえって不安定になります。杖を突くときは、真上からまっすぐに突くようにしてください。
そして、4本の杖先がすべて床面に着くように突いて歩行します。
そのため、傾斜になっている段差解消スロープで四点杖を使うときは注意が必要です。
床が平らな場所でないと、危険になってしまいます。
デコボコの床では安定せず、安心して使えません。