高齢者の身体状況
身体状況と疾患の関連により、歩行が不安定になり、移動を行う環境に対する能力が低下すると、転倒・転落事故の危険性が高くなります。
高齢者に多い身体状況と疾患の関連をみてみましょう。
1 | 骨関節疾患 (変形性脊椎症、変形性膝関節症、大腿骨頸部骨折など) 脳卒中後遺症による麻痺などによって生じる筋力低下 |
ふらつき・つまずき・すべるなど転倒しやすい状態に なります。 | |
2 | 骨折、変形性関節症、骨粗鬆症などによる関節の可動域制限 |
股関節。膝関節・足関節に可動域制限が生じ、歩行時の姿勢が下向きとなったり、歩幅が少なくなり、転倒しやすい姿勢となります。 | |
3 | 骨関節疾患などにより生じる腰痛、膝関節痛、股関節痛などの疼痛(痛み) |
痛みだけでなく筋力の低下も招き、異常歩行の原因となります。 | |
4 | 老化によるものや四肢不全麻痺、失調症、脳卒中後遺症、パーキンソン病などにより生じるバランス障害 |
転倒しやすい異常歩行の原因となります。 | |
5 | パーキンソン病、多発性脳梗塞などに多く見られるすくみ足 |
転倒しやすい歩行の原因となります。 | |
6 | 麻痺などによる足底感覚低下、しびれ、血行障害、むくみなどに多くみられる感覚障害 |
床に接している足の状態を把握しにくくなり、転倒しやすい状態となります。 | |
7 | 老人性白内障、緑内障などに生じる視覚障害 |
夕方や夜間に転倒しやすい状態となります。 |